紹介書籍情報
ビール職人の醸造と推理
エリー・アレグザンダー (著)
越智 睦 (訳)
文庫: 384ページ
出版社: 東京創元社 (2019/3/20)
著者紹介
エリー・アレグザンダー
別名義:ケイト・ダイアー・シーリー。
お菓子作りが趣味で、焼き菓子店が舞台の小説、ベイクショップ・ミステリー・シリーズを執筆している。
内容紹介
アメリカ北西部ワシントン州レブンワースが舞台。
レブンワースはドイツのバイエルン地方に似た風景が広がるビールで有名な小さい町。
主人公はレブンワースで一番のブルワリー<デア・ケラー>の女性ビール職人スローン。
夫の浮気をきっかけに、
スローンは町で新たにオープンするブルワリー<ニトロ>で働くことに。
そこでスローンは
犯罪とは無縁ののどかなレブンワースで起こるなんて夢にも思わなかった事件に巻き込まれる。
<ニトロ>で死体を発見してしてしまうのだ。
犯人は一体誰?目的は??
~クラウス家の人々~
- スローン・クラウス:<デア・ケラー>のビール職人。里親に育てられた過去を持つ。
背が高く、唇がふっくらしており、黒髪。オリーブ色の肌。 - マック・クラウス:スローンの夫。金髪、白い肌でベビーフェイス。180㎝近くの身長。
- アレックス・クラウス:スローンとマックの息子。
オリーブ色の肌に淡いブルーンの目。とび色のウェーブがかった髪。筋肉質。 - オットー・クラウス:スローンの義父。ドイツ人。<デア・ケラー>のビール職人兼経営者。
- ウルスラ・クラウス:スローンの義母。<デア・ケラー>の経営者。
- ハンス・クラウス:マックの弟。8歳年下。
~そのほかの人々~
- ギャレット・ストロング:ブルワリー<ニトロ>を経営するために、シアトルでやっていたソフトエンジニアを辞めレブンワースに。
ヒッコリー色の目に、黒髪。180㎝越えの身長。バスケットボール選手と大学教授を足して2で割ったような体格。 - エイプリル・アブリン:観光協会運営者兼不動産屋。ゴシップ好きで、ドイツの民族衣装を着ている。
- ヴァン・ギーガー:ホップ生産者。
- エディ・デルーガ:ブルワリー<ブルーインズ・ブルーイング>のビール職人。
細身で体にタトゥーをいれている。 - ブルーイン・マスターソン:ブルワリー<ブルーインズ・ブルーイング>の経営者。
白髪交じりで、ビール腹。 - ヘイリー:<デア・ケラー>のウエイトレス。
- マイヤーズ:レブンワースの女性警察署長。
読んだ感想
主人公が「すごい切れ者であるとか特殊な能力を持っていて、その能力を駆使し事件を解決する」
というタイプのミステリーではない点に好印象。
ただ、スローンは優れたビール職人なのだが、
その強みが事件解決に大きく貢献していないと個人的に思えたのが残念かなと。
ミステリー本でありビール知識本であり、かつ料理レシピ本(分量、時間等細かい情報は載ってないですけどね)。
ミステリー好きでビール好き。加えて料理本をみるのが好きな私個人に向けた本なのかな!?という
錯覚を覚えさせてくれる本でした。(笑)
こんな私をピンポイントで射貫くような「ビール職人の醸造と推理」ですが、
ミステリーを読んでいると言うより家族小説(こういう言葉があるのかわからないのですが…ホームドラマと言ったらいいんですかね)を読んでいる感じでした。
家族のかたち・あり方が、すごく良いなと。(マックはちょっとあれですが…)
家族を家族たらしめているのはDNAだけではないと思うんですよね。
既に第二作が海外では発刊されているようなので、日本語翻訳版を楽しみに待ちたいと思います。
今作の最後は次作の伏線になっているのかな、と気になってます。
ビール職人の醸造と推理
ビールに全く興味・知識のない人も問題なく楽しく読めます!
興味を持たれた方はご一読を
最後に一言。「ドリトスはうまいよね!!」