紹介書籍情報
レプリカたちの夜
一條次郎(著)
出版社:新潮社(2018/9/28)
文庫: 325ページ
第2回(2015年)新潮ミステリー大賞受賞作
内容紹介
往本(おうもと)は動物のレプリカ製造工場で働いている。
ある日の夜中12時すぎに、往本はシロクマを目撃する。
そのシロクマは動いていた。
工場で製造しているレプリカはただの置物なので、動くことはありえない。
後日、
往本が動くシロクマについて同僚の粒山(つぶやま)に話していると、
それをみていた工場長から、
「動くシロクマについて調べるよう」言われる。
往本は動くシロクマの謎を解けるのか?
読んでみて。感想等々
購入した本の帯にこう書かれていました。
「ミステリーかどうか、そんなことはどうでもいいなあ、と感じるほど~(以下略)(伊坂幸太郎)」、
「『ミステリー』であるかどうかはともかくも、~(以下略)(佐々木敦)」と。
読み始めた私は思いました。
「こりゃあ、ミステリー(不思議・奇っ怪)だ」と。
内容紹介を読んでいただいた方も「ん?」とちょっと思ったかもしれないです。
が、
実際に読むともっと「ん? んん?? んんん???」となると思います。
この作品は幻想小説的というか、
自己・自我に思考が飛ぶあたり哲学的というか、
SF的な要素もあったりと、
ほんとミステリー(不思議)小説なんです。
「探偵役が出てきて、謎を理路整然と説明し解決する」
いわゆる「ミステリー小説」をお求めの方にはおすすめできません(笑)
ただ、不思議小説(こんな言葉があるかは知らないが)なのに、
読めずに途中脱落することはなかったので、
「このて」のものにしては読みやすいのではないかと思います。
ちょっと気持ち悪かったり、コミカルだったり、
この「ミステリー」は読まないとあじわえないです。